2010年3月16日火曜日

2月例会

2月は、金沢少年鑑別所長:渡邉悟氏による講演会を持っていただきました。今年度二回目となる金沢市教育委員会主催(みちくさの会共催)による講演会です。演題は『少年事件に見る子どもたち』・・初めに鑑別所の位置づけ等を丁寧にお話しいただいた後、最近の子どもの特徴に関して、次のように語られました。
☆最近の子どもたちの様子
・表面的には「明るく人付き合いが良い」「活動的で目立ちたがり」「調子がよく集団の雰囲気に乗りやすい」
・しかし、その一方で、「内面的には自信がない」「他者に対して信頼感を持てない」「何か満たされない」「自分の評価に敏感」
・目立ちすぎず、仲間はずれにされない
☆関係性の乏しさ
・ありのままの自分が認められ、受け入れられた体験が少ない
・そのため自分を「良し」と受け入れることができない
・自尊心を傷つけられ、自信をなくし、否定的な自己を形成している
☆指導のポイント
・肯定的な自己像を持たせる
・自分の問題に気付き、自分を変えたいという思いを持たせる
・「なぜヤッタのか?」ではなく、「どういう意味があるのか」を問う
・非行の具体的な影響を考えさせる

渡邉氏のお話は、家庭でも学校現場でも参考になるお話だったと思います。
続く質疑では、多くの参加者から鑑別所や保護司、学校など互いの連携の必要性も語られ、参加したみなさんにとって、実に有意義な2時間となったと思います。

この日の午後5時からは、同じ会場で、県内外で活動中の子どもを守る各団体の交流を目指す集い(仮称:リレーションシップほくりく)の準備会を持ちました。12月の講演会の講師・発達障害者支援センター所長:中島章雄さんや、金沢で永年活動しておいでる不登校の親の会『おーぷんはうす』の担当者の方も参加してくださり、それぞれの思いを出し合いました。当面、4月例会の後、第二回目となる準備会を持つことを決め散会しましたが、交流の必要性は確認出来た会になったと思います。